手洗いと消毒、両方しないといけないの?

手洗いは感染症を予防するために重要です。病院に勤めている時は、一処置一手洗いと言われていました。医療者の手を介して、患者さんから患者さんへ感染することを防ぐためです。

現在は新型コロナ感染症の流行により、感染予防の手指消毒は一般の方にも浸透しました。どの施設へ行っても必ず入口には消毒剤が設置されています。

しかし、手洗いができるところもあります。

では、手洗いと消毒どちらもしないといけないのでしょうか?

現時点において、どちらも必要であるとの見解は出されていません。どちらかができれば良いでしょう。手洗いができれば、その後、手指の消毒は必要がありません。

親指の付け根や爪、指先、指の間などは汚れが残りやすいです。できるだけ汚れがとれる手洗い方法を身につけましょう。

ところで、10月15日は、世界手洗いの日なのをご存知でしょうか?

ユニセフは 世界手洗いの日 を制定し、「せっけんによる手洗いで命を守ることができる」とメッセージを送り、取り組んでいます。子どもたちにわかりやすい動画やイラストで手洗い方法を紹介しています。

「世界で、5歳の誕生日を迎えずに、命を終える子どもたちは年間520万人。不衛生な環境や生活習慣を強いられ、下痢や肺炎にかかって命を失う子どもたちが年間約150万人もいます。もし、せっけんを使って、正しく手を洗うことができたら。 年間100万人もの子どもの命が守られ、また、下痢によって学校を休まなければいけない子どもたちが大幅に減ります。自分の体を病気から守る、最もシンプルな方法のひとつが、せっけんを使った手洗いです。正しい手洗いを広めるため、国際衛生年であった2008年に、毎年10月15日が「世界手洗いの日」(Global Handwashing Day)と定められました。© 日本ユニセフ協会」

新型コロナ感染症の流行で手洗いの重要性を皆が意識するようになりましたね。

子どもたちへ手洗いを教える時の素材として、  日本ユニセフ協会 が出している動画などを活用していきたいと思います。

Profile

大友光恵
大友光恵
大学講師 ( 公衆衛生看護学)
興味関心は、母子支援のための病院と地域の連携、看護職のモチベーションアップ、女性の生きる力を引き出すこと。
大学講師 ( 公衆衛生看護学) 興味関心は、母子支援のための病院と地域の連携、看護職のモチベーションアップ、女性の生きる力を引き出すこと。