毎日育児に頑張っているお母さん向けの本をご紹介。読んだら泣けてきます。
「 today 今日」伊藤比呂美訳
一部文章を抜粋します。
今日、私は何もしなかった。
人に見られたら、何と言われるか
ひどいねえとか、だらしないねとか
1日何してたの?とか
わたしはこの子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしはこの子が泣き止むまで、ずっと抱っこしていた
本当に一体1日何をしていたのかな
大したことはしなかったね、
たぶん、それはほんと
でもこう考えればいいんじゃない?
今日1日、わたしは
澄んだ目をした、髪ふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって
私が初めて子どもを産んで、 毎日育児をしている中で感じたことは、
社会に取り残されてしまったような寂しさだった。
生産性のない毎日。誰も褒めてくれないし。
24時間家にいるからといって楽なわけではない。
その大変さを夫は分かってくれなかった。
孤独を感じていた。毎日楽しくなかった。
たまには大人と話をしたい。でも話し相手は夫だけ。
帰ってきた夫に色々話しかけるが、毎日育児しかしてない私は、話題がない。
子どものオムツを取り替える時におしっこを飛ばされて、
シーツも布団も汚されてしまったとか、
今日はおっぱいを飲んだ後よく吐いたとか、
そんな事しか…。
夫は、私の話をまともに聞こうとしなかった。
そりゃそうだよね、くだらない話題しかないものね。
わかってほしかった。
24時間家にいたってちっとも楽じゃない。
これだったら外で働いてた方がどんだけましか。
わかってほしかった。私の大変さをわかってほしかった。
言わなくてもわかってほしかった。
「 today 今日」
訳者あとがきに、この絵本は、ニュージーランドの子育て支援施設に貼ってあった詠み人知らずの詩を訳したと書いています。
どこの国でも、お母さんは育児で大変な思いをしているのだとわかります。
自分のことも、家のことも後回し。
育児ぐらい生産性のない、無駄なことが多い仕事はないのではないでしょうか。
今は、いろいろなものが便利になっていますが、育児の悩みは同じみたいです。
年を重ねるにつれて、人間にとって無駄はとっても大事なことなんだって思います。
人とどうでもいいことを話すことだって、無駄です。
でも、心の健康のために必要なんです。
子どもとずっと公園の砂場にいるのも、永遠に同じ本を読まされるのも
子どもの心の栄養のために必要なんです。
人間にとって無駄はとっても大事なことなんだって思います。
全文は、ぜひ絵本を読んでください。そうだ、これでいいんだって、泣けてきます。
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