「刑務所の中は障害者だらけ」という言葉に衝撃を受けました。
何か困っている人、苦しんでいる人、理解力がない人、騙されやすい人を利用し、自分の利益を得ようと虎視眈々と狙っている大人たちがいます。
悲しいかな、そのような大人は大概とても優しい。
自分を褒めてくれる、嬉しい言葉をかけてくれます。自分が欲しい言葉をかけてくれます。時にはお金をくれる美味しい話をしてくれます。
利用するために狙っている大人たちは、人の心をつかむのが上手です。
囲い込み離さないサポート体制もバッチリ整えています。
この本を読み、騙されて犯罪に手を染める、または居心地の良い場所として刑務所を選ぶ障害者が多くいることを知りました。その中で、売春組織や風俗店に簡単に勧誘され、売春する知的障害女性達がいることも知り、驚愕しました。全く知らない世界がありました。
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知的障害がある女性は、「警戒心がない。客に対して素直。体を売ることへの抵抗感がない。」そのため、簡単に騙され利用される。
知的障害者と売春の関係は根深く、 売春防止法以前の高娼にはかなりの割合で知的障害者がいたと言われる。売春防止法施行後は多くの知的障害者が婦人保護施設へと入寮した。
この実態を知る福祉関係者も多くいたが、これらの内容が表に出ることはめったになかった。マスコミは障害者が犯罪をおこすとあまり報道せずに終わる。
一方で、知的障害者の女性は売春にやりがいを持っている「お客は喜んでくれるし、やさしいことを言ってくれるから大好き」と。
そして、売春を悪いことだと理解できない。
作者が知る知的障害者のほとんどは「性」へのこだわりが健常者と比較にならないくらい強く、売春行為に罪を感じるよりも、「性」への喜びを感じる方が重要だと思わせる。
売春プレイを楽しそうに話す姿は、罪の意識はおろか、犠牲者意識も感じない。
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騙す人は悪い、なんて悪い奴なんだ!と思います。
しかし、騙す人たちを責めて、自分は善良な人をきどっているだけではいけないのではないかと感じました。
誰だって、褒めてもらいたい、存在を認めてもらいたいです。
知的障害のある方がやりがいや満足感を感じ、存在を喜んでもらえるような、彼女たち(彼ら)の居場所はどこにあるのでしょうか。
善良な人たちが、褒めて認めて管理をしすぎない居心地のよい場所をつくれば、悪い人達の囲い込みにのらないかもしれないのです。
私達がいかに知的障害のある方を褒めていないか、満足させるように接していないか反省させられます。
私にできることは何かを考え続けています。
私ができることなんてちっぽけです。
しかし、今私にできることは、知的障害者に関心を持つこと、何ができるかを考え続けること、発信をしていくことだと思っています。
この問題について、自分に何ができるのか、これからも考え続けます。
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