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研究テーマがどのように生まれたか


 私は、30代後半に病院で助産師として働いていました。
(資格をとったのが遅かったため)。
その後、引っ越しや家庭の事情があり、
日勤のみで働ける産科を探しましたが見つかりませんでした。
「そうだ一度地域に出てみよう」と思い、
保健センター保健師の仕事を探しました。

保健センターで働く

市の保健センターの仕事が決まりました。
そこでは、地域を担当し新生児訪問を行ないました。

色々なお母さんの相談にのりながら感じたことは、
病院勤務をしている時に
地域での母子の生活について知っていたら、
社会資源についてもっと知識があったら、
保健師の仕事についてもっと知っていたら、
お母さんの育児を支えるための退院指導が
充実しただろうなということでした。
そのような現場での思いが研究テーマへつながりました。

大学院(修士課程)入学

そのようなことから大学院では、
病院助産師と地域の保健師の連携に関する
研究について調べました。
そして、
助産師から保健師へ、
保健師から助産師へ、
要望に関する研究が
多いことがわかりました。

もっと、こうしてくれたらいいのに~~と。

お互いに連携してケアをしたいけれど、
上手くいっていないので、
相手に分かってほしいと思っている人が
多いのだなと感じました。

連携は「言うは易く行うは難し」です。
私達は、相手がこうなってくれればいいのにと
考えがちです。
しかし、相手は非難されていると感じます。
そうすると、関係は上手くいきません。

そこで私は、連携が上手くいっている所を調査して、
連携をすればこんないいことがあるよ、
そのためにこんなことをしているよ、
という事実を明らかにすれば
良いのではないかと考えました。

看護職は、目の前の患者さんや住民さんのために
一生懸命に尽くしたいと思う人が多いです。
そして勉強熱心で、向上心が高く、
行動力もあります。
提供するのは、心を動かす良い実践例
十分だと考えました。

このようにして私の
「虐待予防のために連携をする助産師と保健師の連携システムの記述的研究」
生まれました。
 
が、しかし、質的研究は難しく
スムーズに行かなくて、
やめたくなることばかりでした。

つづく 質的研究でダメ出し

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大友光恵
大友光恵
興味関心は、女性が社会でいきいき活躍できるように、女性の心と体の健康面からサポートすること。

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