建設・製造・運送業の社長必見! 義務化で最も責任が重くなるのは、あなたの会社です!【熱中症対策】

中小企業の社長さんの中でも、特に以下の業種や環境で事業をされている方は、熱中症対策の義務化において最も注意を払う必要があります。
最も注意が必要な業種・環境
- 建設業
- 理由: 屋外での作業が中心であり、直射日光にさらされる時間が長く、アスファルトやコンクリートからの輻射熱の影響も非常に大きいです。重機を使った作業や肉体労働も多く、発汗量も多いため、熱中症のリスクが最も高いと言えます。夏場の死亡災害も突出しています。
- 製造業(特に工場内での作業)
- 理由: 屋内であっても、機械や設備から発生する熱(輻射熱)がこもりやすく、換気が不十分な場所では非常に高温多湿になりがちです。特に溶接、鋳造、製鉄、食品加工(高温での作業)など、熱源のある工程を持つ工場は要注意です。
- 警備業・清掃業(屋外作業が多い場合)
- 理由: 広範囲を移動する屋外での警備や、屋外での清掃作業は、日中に長時間、直射日光や路面からの照り返しを受け続けるため、リスクが高まります。
- 運輸業・倉庫業(屋外での積み下ろし、非空調倉庫)
- 理由: トラックの荷台での積み下ろし作業や、空調設備がない倉庫内での作業は、外気温や湿度に影響されやすく、高温になりがちです。特に夏場の物流現場はリスクが高いです。
- 農業・林業
- 理由: 広大な屋外での作業であり、日差しを遮る場所が少ない、風通しが悪いといった環境が多いです。また、高齢の労働者も多く、体の順応性が低い場合もあります。
- その他、空調設備がない・不十分な屋内作業
- 理由: 飲食店(厨房)、ランドリー、機械室など、場所によっては常に高温多湿になりやすい環境があります。空調がない、または古い建物で断熱性が低いなど、熱がこもりやすい屋内での作業も注意が必要です。
なぜこれらの社長さんが「特に」注意すべきなのか?
これらの業種や環境では、WBGT値が非常に高くなりやすく、従業員が熱中症になるリスクが日常的に高いためです。義務化によって求められる対策(WBGTの測定、休憩場所の確保、水分・塩分補給、作業計画の見直し、教育など)が、より実践的かつ徹底的に求められます。
もし、これらの業種に該当する社長さんであれば、「うちの会社は大丈夫」という認識ではなく、「うちの会社こそ、最も厳しく対策すべきだ」という意識を持って、早急に準備を進めることが非常に重要です。
熱中症は、ひとたび発生すれば従業員の命にかかわるだけでなく、事業の停止、社会的な信用の失墜、そして法的な責任問題にもつながりかねません。
「ウチは関係ない」ではなく、「ウチこそ率先して対策を」という気持ちで、今すぐ対策をスタートさせましょう。
次回、熱中症対策の法律について、WBGTってなに?、具体的にどうしたらいいの?をブログ記事にしますね。