営業が苦手だった私が、法人営業に希望を見出せた日。~信頼の力を信じて~

営業が得意ではない。でも、信頼関係をつくることには力を注いできました
私は、営業が得意なタイプではありません。
知らない人に突然声をかけたり、売り込んだりするのは、どうにも苦手で…。
でもこれまで、信頼関係をつくることにはずっと心を込めてきました。
なぜなら、「信頼できる人の話なら、ちょっと聞いてみようかな」
そう思ってもらえることが、どんな支援においても第一歩になると知っているからです。
保健師・助産師、講師として、私はずっと「目の前の人の未来のために、今、自分にできることは何か?」を考えながら仕事をしてきました。
相手の気持ちに寄り添いながら、小さな信頼の種を一つずつ育ててきたのです。
法人営業との出会い
そんな私が最近、ある法人営業の入門セミナーに参加しました。
営業が苦手だと思っていた私の考えは、講師の方のある一言でガラリと変わったのです。
「営業とは、ただモノを売ることではなく、お客様の会社が“どうなりたいか”を一緒に描くことなんです。」
それを聞いたとき、「あ、それって今まで私がやってきたことと同じだ」と思いました。
「誰かの未来を描く」という共通点
目の前の患者さん、ママ、学生――
私はいつも、その人の未来を想像しながら関わってきました。
「この人が、どうなりたいのか」を一緒に描きながら、支援してきたのです。
健康、安心、自立、そして笑顔。
そんな未来を願って、目の前の一人ひとりと向き合ってきました。
今度は、その視点を「人」から「組織」へと広げていくだけ。
そう考えたとき、私は気づきました。
これまでの経験は、法人営業という新しいフィールドでも、きっと活かせる。
営業に必要なのは、信頼と問いかけ
セミナーでは、「定番の質問を持つと強い」とも教わりました。
たとえば、教育に関する提案をするなら、
「教育って、“軸をつくること”ですか?それとも“変わること”ですか?」
こうした問いかけをすることで、相手の価値観が見えてきます。
そして、その価値観に合わせた提案をすれば、信頼も得られやすくなる。
実際に企画書の通過率も上がったそうです。
「質問力」は、これまで現場で対人支援をしてきた私にとっても、大切にしてきたこと。
営業の世界でも、それは同じなんだと心から納得しました。
自分との約束を守っていく
最後に講師の方が話されたこの言葉が、ずっと胸に残っています。
「自分が決めたことは、絶対にできる」
子どもが何度転んでも立ち上がるように、
私たち大人にも「立ち上がる力」はちゃんと備わっている。
だから、目の前の仕事や夢に、迷いながらでも進んでいい。
そう背中を押された気がしました。
法人営業入門セミナー【要点まとめ】
印象に残った学びを自分なりに整理しました。
1. 法人営業は「お客様企業に貢献すること」が目的
- 商談や商品販売が目的ではない
- 「企業の外部環境への対応」や「内部の力(自己確信力)を高める」支援がゴール
2. 「初めの物語」を聞くことが重要
- 取引の背景やきっかけ(なぜ始まったか)を知ると、提案の方向が定まる
- 単なる「いつ・誰が・いくら」だけでなく、想い・経緯を聴く
3. 定番質問を持つと強い
- 自分の軸となる質問(例:「教育とは“軸”か“変化”か?」)を持ち、相手の価値観を知る
- 上司にも同じ質問をすることで組織の考え方が見える
→ 企画書や提案内容が変わり、受注率が26%上がった実例あり
4. 営業活動は「行動しながら学ぶ」が基本
- 「学んでから動く」はNG。動きながら学ぶことで良い経験を積む
- 営業は「良質な経験の積み重ね」で成長する
5. 営業には「感情労働」があることを自覚する
- テレアポなどは特に感情が揺れる。1件2件でめげずに、数を重ねる(100件以上が前提)
6. 「質問の傾き」に注意する
- 自分の質問が「理想」「現実」「過去」「未来」など偏りがないかを意識する
- 経営者も「お金の使い方」で欲求(関心の方向性)が見える
7. 「○○力」という言葉が出たらチャンス!
- 経営者が「人材力」「組織力」などと言ったら、その“力”は何を指すのかを深掘りする
→ 個人か、チームか、制度か、仕組みか
→ それを見極めて、商品や支援内容をマッチさせる
8. 中期経営計画が手に入れば営業がしやすい
- 会社が公式に発表している方針に沿った提案が可能だから
9. 仲間との支え合いが不可欠
- 法人営業は1人では無理。仲間のサービスと補完し合う視点が大切
- 困っている仲間がいたら、「うむを言わさずご飯に行く」くらいの気持ちで支える
10. 「自分との約束を守ること」が一番の成長の土台
- 他人との約束よりも、自分で決めたことを守る姿勢が一番強い
- 何度転んでも、子どものように立ち上がる「再起力」を信じる
一言でまとめると
法人営業とは、「企業の課題に貢献するために、自分自身と仲間を育て続ける行動の積み重ね」
おわりに
営業が苦手だった私が、営業の本質に触れて少し希望が見えました。
「売る」ことではなく、「信頼され、必要とされること」が、営業の出発点なのだとわかったからです。
私には私のやり方で、企業や人に貢献していけるかもしれない。
そんな勇気をもらった一日でした。
まりこさん、新井洋一さん、ありがとうございました。
この学びを、きちんと次の行動につなげていきます。
市場真理子さん:会社の現場監督
