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ありがた迷惑と思われないように


皆さまこんにちは。

最近ヤングケアラーの問題がさかんに取り上げられ、社会全体で支援をしていこうという機運が高まっています。

できることがあれば何かしたい、親切のつもりが「ありがた迷惑」になっていることもあります。

本当に必要な支援は何なのか?ヤングケアラーがどのように思い、どんな経験をしているのか知りたいと思いました。

「ヤングケアラー」とは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこどものことです。

令和2年度に中学2年生・高校2年生を、令和3年度に小学6年生・大学3年生を、それぞれ対象にした 厚生労働省の調査 では、世話をしている家族が「いる」と回答したのは小学6年生で6.5%、中学2年生で5.7%、高校2年生で4.1%、大学3年生で6.2%でした。これは、回答した中学2年生の17人に1人が世話をしている家族が「いる」と回答したことになります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html

村上さんは、覚せい剤常用者の母親を気遣い兄弟の面倒をみていたヤングケアラーのAさんのインタビューから「ヤングケアラーの方達は、家事や介護を担う子どもであるより前に、家族のことを心から気づかい心配する人のこと」であると述べています。

そしてAさんに何が一番大事な支援だったかを尋ねています。

Aさんが一番大事な支援だと思ったことは

「大人が自分を認めること」

それが立ち直る、頑張るための大きな要素でした。

Aさんは母親が逮捕され養護施設に入所し、初めて安心して生活でき頼れる支援者がいたことで、母親に対する思いを昇華し、社会士を目指すことができたようです。

村上靖彦、第7章「声はだしていないけど、涙はずっと流れているんですよ。それで『守ってあげないとな』って思いました。」-社会的養護を経験したヤングケアラーAさんの語りから、223-269.

ヤングケアラーはその生活が当たり前であり、支援を求めていないことが多いようです。しかし、気づいていないだけで、心身の負担になっていると思います。同じ境遇の子ども同士で話をすることで気持ちがすっきりし、なにか気づきがあるかもしれません。

厚生労働省、中高生向け無料の交流会が開催されるようです。

令和5年2月4日ヤングケアラー交流イベント

無料、ZOOM

14:00~16:30

厚生労働省のホームページ
詳細、申し込みはコチラ→ https://www.mhlw.go.jp/young-carer-event_20230204/

大学の学部の定員は80名なので5人くらいはいる計算になります。ゼミの学生に聞いてみました。すると、友達にヤングケアラーがいると答えた学生が1人いました。授業ではいつも眠そうにしていると教えてくれました。しかし介護が当たり前なので支援を求めてはいないそうです。その学生が誰なのか名前をきくことはできませんでした。

本人が望んでいないことはお節介だと思います。しかし声に出して言えないだけかもしれません。支援が必要な人ほど支援を求めないという経験もしていますので関わりの塩梅は、本当に難しいです。

なにかしないと自分の存在価値がない気がしてなにかしらやってあげたくなるですが、ずかずか踏み込むと「ありがた迷惑」です。ヤングケアラーの存在価値を認め、適度な距離をとり、支援を求めた時に手が届く距離にいる(ある)ことが大切だと思います。

そのために、ヤングケアラーがどのように感じ、何を考え、何を必要としているのか、学び続けていきます。

今日も読んでいただきありがとうございます。

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大友光恵
大友光恵
興味関心は、女性が社会でいきいき活躍できるように、女性の心と体の健康面からサポートすること。

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