大学院生(修士課程)では、
質的研究を行いました。
分からない現象があり、
これはどういうことなんだろう?
どうしてこうなっているんだろう?
取り組み始めはワクワクするものでした。
インタビュー対象者を探し、
ドキドキしながらインタビューに行きました。
どの方の語りもとても良いものでした。
現場が臨場感を持って迫ってきました。
最初の2名のインタビューが終わり
データの分析を始めました。
が、しかし、
それからが、チェーンのない自転車を
漕いでいるような作業でした。
前へすすまない!!
小さなカテゴリを作っていき、
カテゴリー間の関連を見て、
さらに抽象度を上げていく。
表現はキレイですが、
実際はそんなキレイなものではありません。
それらは延々と続きました。
何時間も何時間も、
ずっと語りを見つめ続けました。
作成した文章を
指導教官に見せ、説明をしました。
大学院生のゼミでも発表しました。
いつも言われたことは、
分かりにくいのよね~
なんで?どういうこと?
でした。
書く、話す→ダメ出し→書く、話す→ダメ出し→書く、話す→ダメ出し
分析のプロセスで、自己効力感がかなり落ちました。
全てを否定したくなりました。
どうしたらわかりやすく書けるのだろう??
そう思い、たくさんの文献を読みました。
- 質的研究に関する本や論文
- グラウンデッド・セオリーに関する著書
- 質的研究とタイトルについている著書
- 木下康仁:M-GTA(Modified Grounded Theory approach):修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ に関する著書
もしかして、私の考え方が悪いのではないか?
一度自分の思考を全て
ひっくり返さないといけないのではないか?
そう考えてからは、
ますますひどい文章になりました。

今だからわかること
その頃、私のひどい文章をみた指導教官から
「(質的研究の)本を読んでる?」と聞かれました。
私は、
「本を読んで書けるようになるのであれば、
とっくに書けています。」
という言葉を
ぐっと、飲み込みました。
ゴルフが上手くなりたいと思って、
ゴルフに関する本を何十冊読んだって
ゴルフは上手くなりません。
実際に体を動かし、何度も練習し、
自分なりに習得していかなくては
上手くならないでしょう。
研究も同じです。
書いて、ダメだしの繰り返しの実践が
必要なのだと思いました。
メンタルサポート
ここで、私を救ってくれたのは、友達や家族でした。
話を聞いてくれる人の存在は大事です。
まとめ
- 書く、話す→ダメ出し→書く、話す→ダメ出し→書く、話す→ダメ出し
⇒少しわかってもらえる
ちょっとでも進んだらOK - 自分で思うより進んでいると信じる
- 話を聞いてくれる友人を大事にしよう
質的研究で陥りやすいことに関して、面白い著書の紹介は次回
つづく